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グレンフィディックは世界でいちばん飲まれているシングル・モルトである。グレンフィディックとは鹿の谷というネーミングで、ラベルにも鹿の絵が描かれている。創設者であるグラントは修理工としてモーラック蒸溜所に勤めていたが、自分の蒸溜所が持ちたいと蒸留技術と経営学を学ぶため、修理工を辞めた。１０人の子供を抱えながらコツコツと貯金し、決して楽な生活ではなかったが家族全員で力を合わせ、蒸溜所をつくり上げた。はじめに考えたボトル・デザインは今も引き継がれているが当時は同業者から笑いの種になっていたという。当時、１９６０年にブレンド用に出荷していたものをシングル・モルトとして世界へ大々的に出荷した。ここでも同業者に無謀な挑戦として笑い者にされたが、消費者は軽めで飲みやすさ、ボトル・デザインのデザインまでも好評でたちまち受け入れられた。笑い者にされながらも進んできた意思の勝者だと感じる。